浦和聖書バプテスト教会

8月, 2010年

《低くされることを誇る》

2010-08-29

  富んでいる人は、自分が低くされることに誇りを持ちなさい。       (ヤコブ1:10)

 この箇所からは、暗示的ではありますが、当時の教会の中にどんな人間関係(交わり)が生まれていたかをうかがい知ることが出来ます。非常に興味深いことです。◇と言うのは、当時の社会には、何処にあっても、厳しい身分制度がしかれていたからです。例えば使徒22:22~29。囚人パウロがローマ市民権を持っているということだけで、千人隊長でさえ恐れて身を引いています。これは今日の私たちには想像すらしにくいことですが、当時の社会では当たり前のことだったのです。ところが、教会の中においては、こういった厳しい身分制度が取り除かれつつあったことが分かります。貧しい者も富める者も、神の前にあっては、みな罪ゆるされた神の子ども、兄弟姉妹なのです。◇サムエルの母ハンナの祈りのことばを想い起します(Ⅰサムエル2:3~8)。また、有名なイザヤの預言のことばを思い出します(イザヤ40:3~5)。これらのことば通り、すでに初代教会において、上下関係のない平等な社会が誕生しようとしていたのです。これは驚くべきことですが、私たちが注目しておかねばならないことは、これが政治的な社会制度の改革として行われたのではなく、救われた者たちの意識の中から自然発生的に起こっていったという点です。奴隷は主人に仕え、主人も奴隷に仕えるように変えられていったのです。◇特に私たちが心して受けとめねばならないのは、<富んでいる人>に語られた勧めでしょう(10)。自分が低くされることに誇りを持つ。これは、この世の中ではありえないことです。世の中では、みんな高くされることを目指し、高くされたことに誇りを持って生きているのです。しかし、主イエスの十字架を知った私たちは、低くされることを喜び、誇るのです。ピリピ2:6~9。

《アブラハムの義》

2010-08-22

  聖書は何と言っていますか。「それでアブラハムは神を信じた。それが彼の義とみなされた」とあります。 (ローマ4:3)

 信仰の父アブラハムでさえ、罪を犯さない完璧な歩みが出来たわけではありません。◇創世記に記されている彼の歩みを辿ってみると、時には自分の身を守るために嘘をついて人を欺いたり(12章)、またある時は神様の約束を待ちきれなくなって人間的な手段に走ったり(16章)しています。勿論彼の歩みがすべて悪であったと言うことではありませんが、時にはこんな風に神様の御心を損なうようなことを仕出かしているのです。アブラハムをしてこうですから、まして私たちをや、です。自分の義しさを根拠にして神の救い(義認)に到った人はひとりもいないのです。◇ところが愚かなことに、人は相変わらず行いの正しさで救いが得られると考えています。一匹の蜘蛛を助けたことで極楽への道が与えられる。しかし、せっかく極楽への道が与えられたのに、自分のエゴイズムのためにまた地獄に落ちてしまう。これはよく知られた小説ですが、人間のひとりよがりの楽観主義と絶望的な罪の姿をよく描いているのではないでしょうか。◇私たち人間のすべてを知っておられる神様は、それでも私たちを救おうとされました。それが御子イエス・キリストの身代わりの死であり、それを信じ受け入れる者の信仰による義(救い)なのです。アブラハムの義は、このことを物語っています。二つの点を覚えねばなりません。ひとつは、信仰による以外には救いはないという事実です。アブラハムでさえ信仰によって義と認められたのです。もうひとつは、この方法は時間と歴史にまったく左右されない普遍的な方法であるということです。アブラハムだけでなくモーセもダビデも、さらに新約の聖徒たちもみな信仰によって義と認められているのです。

《知恵を求める》

2010-08-15

  あなたがたの中に知恵の欠けた人がいるなら、その人は、だれにでも惜しげなく、とがめることなくお与えになる神に願いなさい。  (ヤコブ1:5)

 異教世界に生きるディアスポラには、自分の信仰を保つためにも、キリストをあかしするにも、特殊な知恵が必要とされます。◇この知恵を欠いていたがために、あかしをしている心算がかえってマイナスの方向に動いてしまったという苦い経験は、誰もがひとつや二つは持っているのではないでしょうか。特殊な知恵が必要となってきます。神の御旨を貫くこととあかしを立てることとが、矛盾する関係になってしまうことが生じてしまうことがあるからです。特に私たちの社会のように人と人との和を大切にする社会ではなおさらです。人との和をめちゃくちゃにするようなことは、たとえ正しくあっても嫌われてしまいます。へたをすると、クリスチャンなのに「浮いた存在」になってしまうのです。◇私たちには特に知恵が必要です。求めなければなりません。失敗は、知恵を求めることにつながるとき、価値あるものに変わるのです。神は<だれにでも惜しげなく、とがめることなく>与えてくださるお方です。失敗を、自己正当化や相手をさばくことで終わらせてしまい、そのまま放っておくことが最も愚かなことなのです。求めなければいけません。願わなければいけません。生きた知恵は、苦い経験を通して学ばれていくのです。◇ただし、<疑わずに、信じて>願わなければいけません(6)。この姿勢は、何を求めるにしろ、なくてはならない姿勢です。この信仰の姿勢を欠いている姿を、ヤコブは<風に吹かれて揺れ動く、海の大波>にたとえています。疑いと信仰が交互に押し寄せてきて、すべてに安定を欠いてしまうのです。こういう生活を繰り返していたら、あかしどころではなくなってしまうでしょう。

《信仰の確立を目指して》(2)試練から生まれるもの

2010-08-08

  信仰がためされると忍耐が生じるということを、あなたがたは知っているからです。(ヤコブ1:3)

 これはある程度、人間的なレベルからも理解できる真実です。確かに、人は苦しみを通して鍛えられ、強められるのです。◇主がなぜ私たちを絶対的な守りの中に置きながら試みに会わせなさるのか、ここにその解答を見ることができます。私たちを忍耐力のあるクリスチャンに育て上げるためなのです。決してふるい落とすためではありません。Ⅰコリント10:10のよく知られた聖句もこのことを物語っていると言えるでしょう。忍耐を身に付けたクリスチャン。ここに先ず一番目の私たちの課題があります。異教世界に生活するディアスポラには、特にこの力が必要とされるのではないでしょうか。◇しかし二番目の課題があります。忍耐力を持っていてもそれを活用しなければ何にもなりません(4a)。ディアスポラの生きていく世界には様々な信仰上の戦いがあるのです。私たちは、キリスト教信仰が賞賛される世界には生きていないのです。文化的状況から身近な生活習慣に到るまで、神様の御旨を貫いて生きて行くためにはあらゆる所に闘いがあります。妥協すれば摩擦はなくなるでしょうが、それは敗北以外の何ものでもありません。忍耐を働かせるとは、闘うことを意味しているのです。Ⅱテモテ3:12。◇けれども最後に覚えなければならないことは、この闘いの中で私たちは成長させられ、信仰を確立されていくということです(4b)。<完全な者>と言われていますが、これは罪のない完全という意味ではなく、その人なりの信仰が完成されることを意味しています。もち論、器によってその個人的な違いはあるでしょう。しかし、それぞれが<完全な者>とされるのです。試練の中で、なかなか認識できませんが、こういう神様の取り扱いがなされているのです。ハレルヤ。

《信仰の確立を目指して》(1)試練の意味

2010-08-01

  私の兄弟たち。さまざまな試練に会うときは、それをこの上もない喜びと思いなさい。(ヤコブ1:2)

 ヤコブの手紙は、イスラエルの地を離れて異教世界に生活するクリスチャンたちに宛てられた手紙です(1)。◇このこと自体にすでに神の重要なメッセージが告げられていることを、先ず最初に覚えなければなりません。と言うのは、私たちも、霊的な意味でのイスラエル(教会)を離れ、普段の生活はまったくの異教世界の中で営まれているからです。当然、そこにはさまざまな試練が待っています。異教世界で信仰生活を続けるということは、試練と闘うことでもあるのです。ここに、ある人たちの戸惑いがあります。「神様がともにいてくださるのに、なぜこんな試練を受けなければならないのだろう。」これは誰もが通ったことのある「疑惑の坂道」です。◇しかし神は、いたずらに試練を与えておられるのではありません。<信仰がためされると>(3)とあります。神様は私たちの信仰を本物にするため、また本気で主に従わせるために<ためして>おられるのです。注意しなければなりませんが、決して、本物か偽物かを判別するためではないのです。これは、訓練とか鍛錬と言われている神様の重要な取り扱いなのです。ヘブル書12:4~8で語られていることとほとんど同じ内容と考えてよいでしょう。試練を通して本物が生まれ、偽者はふるわれていくのです。◇試練にこのような大切な意味があるからこそ、ヤコブは、試練に会ったときはそれを喜びなさいと勧めているのです。しかも<この上もない喜び>として受け止めるようにと。主イエスもまったく同じメッセージを告げておられることを確認できます(マタイ5:10~12)。これは、私たちの生まれながらの感情とは相反する姿勢です。しかし、だからこそ信仰が問われるのです。本能的なものから意志的なものへと・・・


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